高須クリニックの高須克弥院長が世の中の様々な話題に提言するシリーズ企画「かっちゃんに訊け!!」。今回はアパホテルの常備書籍の話題と、就任したばかりのトランプ大統領について語っていただきました。
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──アパホテルの客室に常備しているアパグループ代表の元谷外志雄氏の「藤誠志」名義による著書『理論近現代史II 本当の日本の歴史』に南京事件を否定する内容があったとして、中国政府が中国内の旅行代理店にアパホテルを使用しないように要求しました。高須院長は、この本を読まれたんですよね?
高須:そうそう。だって、その本を読まないで、いろいろ言うのもおかしいでしょ。擁護するにしても批判するにしても、まずはちゃんと読まないと。だから、西原(理恵子)といっしょにアパホテルに泊まって、読んだんだよ。まあ、部屋のなかで僕がずっと読書をしているから、西原はちょっと不機嫌気味だったけどね(笑い)。
で、その本の内容なんだけど、たしかにツッコミどころも多かった。でも、まったく問題ないと思う。少なくとも嘘や捏造が並べられているような本ではないし、僕の印象では正しいことが書いてあったと思うね。そもそも日本では言論の自由が認められているんだよ。少なくとも本を書いて主張することを咎めるなんて誰にもできない。だから、中国政府が完全に間違っている。それはもう、内容どうこうの話でもないんだよ。
──たしかに「中国政府が介入してくるようなものなのか?」という疑問も多いですよね。
高須:あくまでもアパホテルは民間の企業だし、その会長が本を出版することは何の問題もないし、それを自分のホテルの客室に置くことだって問題ない。そこに他国の政府が文句を言ってくるっていうのは、明らかにおかしい。中国政府としては、どうしても、この本を読まれたくない理由があるんじゃないのかな? 中国の国民に知られたくない都合の悪い真実でも隠されているんじゃないの? そう思っちゃうよ。
仮にね、この本で主張しているように南京事件がないとする。その場合、中国のエライ人たちは、南京事件があったものだと信じ込んでいる中国の国民にこの本を読ませたくないと思うのが普通だろうね。だって、今まで政府が嘘をついていたってことがバレちゃうんだから。つまり、中国政府がわざわざ日本の民間企業を潰しにかかっているのは、嘘をついているということを知られたくないから。そう考えることもできるよ。
中国としては「アパホテルが嘘を広めている!」って言いたいんだろうけど、実際には嘘のプロパガンダをしているのは中国の方なんだと思う。日本の企業に対する圧力であると同時に、中国の国民の知る権利を奪う行為でもあるしね。
でも、今回の件があったことで、僕みたいにアパホテルに泊まってみたっていう人も多少はいたと思うんだよ。だから、逆に宣伝になっちゃったね。日本では残念ながら中国内みたいに、露骨な言論弾圧はできないから。中国政府はむしろヘタを打ったと思う。結果的に「南京事件はない」という主張が広まったんじゃないかな。
──さて、話は変わりますが、アメリカのドナルド・トランプ大統領の就任式が行われました。演説では「米国第一主義」を今一度強調していましたね。