昨年から選挙権の年齢が20歳以上から18歳以上に引き下げられた。これをきっかけに10代の有権者が政治に関心を持つことが期待されているが、昨夏の参院選でも10代の投票率は45.5%にとどまっている。この現状について、ビートたけし氏は著書『テレビじゃ言えない』(小学館新書)でこう語っている。
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オイラは、この「18歳選挙権」が決まる前、まだ話題が出始めたばかりの頃からずっと「それなら18歳以上を少年法で守る必要はない」って言い続けてきた。「選挙権がある」ってことは、「成人である」ってことと同義だと思うからね。
18歳でも国や社会の未来を決める責任を負えるっていうんだから、それなら刑罰の上でだって大人扱いしてやらないとウソだろってね。「自分の責任は自分で取る」ってことを叩き込まないと、選挙権を持ったって投票行動は適当になる」って言ったんだ。やっぱりその通りになったと思う。
この「18歳に選挙権はいらねえ」って意見を、当事者である10代はどう思うんだろうか。「ジジイ、ふざけるんじゃねえ」って反発するんだろうか。それならまだ元気があっていいけど、想像するに「別にそんなのどうだっていいよ」って意見のほうが多い気がする。
本来なら、オイラが言ったような「少年法で10代を守る必要はない」って意見は、当事者である未成年の有権者のほうから出てこなきゃいけないんだよ。
勝手に選挙権を与えられて、その一方で犯罪をしても今まで通り“少年”として守られる状態ってのは、結局のところ、国つまり大人たちから「ガキ扱い」されてるってことだからね。いつの時代も、若者ってのは大人から見下されていることに敏感じゃなきゃダメだ。