宗教団体「ワールドメイト」代表にして、予備校「みすず学苑」や各種材団の代表を務める深見東州氏(65)。ユーモア溢れる広告が新聞を賑わすこともある。しゃべり続ける深見氏に、ジャーナリストの池田道大氏が聞いた6時間インタビューからお届けする。
──深見氏は“歌って踊る教祖”と呼ばれる。「エンタメ」「ユーモア」は、神道の伝統と相容れないのでは?
深見:いや、神道は基本的に明るく楽しいものです。死後の世界を重視するキリスト教や仏教と違い、“生業(なりわい)と家とコミュニティの繁栄”を大切にする神道は現実世界に価値を見出し、非日常のお祭り騒ぎで“ハレ”の状態になって日常にたまった“ケガレ”を祓います。神話で天岩戸(あまのいわと)を開けたのも、八百万(やおよろず)の神の踊りと笑い、ユーモアだったでしょう。我々は神社神道という2000年以上続く正統のもとにある宗教団体なんです。
──八百万の神を認めるなら、他の宗教も許容する?
深見:もちろん。アンチ創価学会を旗印に結成された新日本宗教団体連合会(新宗連 *)に“国民皆信仰”という考えがあります。現代は交通や通信が発達し、ひとつの宗教が全ての国民を救済することは難しいが、信仰を持たないよりは任意の宗教に入信したほうがベターという考えです。今の時代、宗教家はエゴを捨てて世界を幸せにするために協力すべき。創価学会も新宗連と仲良くすればいいと思いますよ。
(*1951年に結成された日本の新宗教の連合組織。立正佼成会やパーフェクトリバティ教団などが加盟している)
──では、ワールドメイトは新宗連に加盟している?
深見:いや、入っていません(苦笑)。『末席でいいから入れて下さい』と頼んでも、『深見さんが入ると私たちが緊張するから』と断られる。私は創価学会とも協力したいけど、なぜか向こうが嫌がります。