芸能

桂歌丸 落語界の未来を託したい3人の名前を明かす

桂歌丸が明かした3人の名前とは?

 落語歴65年、御年80歳。桂歌丸の鼻から伸びたチューブはステージ後方にある酸素吸入器へと繋がれている。声にハリはあるがこの機材を用意しなければ、高座に上がれないこともまた事実だ。この復帰の直前、歌丸は本誌・週刊ポストに「引退も考えている」と打ち明けた。まだまだ元気なようだが、確実に迫る「死」について考えてしまう日もあるという。おそるおそる「準備はしているのか?」と尋ねると、笑みを浮かべながら、こう続けた──。

 * * *
 ウチに先祖代々残っているのはお墓だけ。横浜の市営墓地にあります。

 いまではボタンひとつで簡単に操作できる、納骨堂ってェのがあるらしいじゃないですか。それに入るのも悪い話じゃないなァとは思ったんですが、運営会社が潰れたらアタシたちのお骨はどうなっちゃうんだろうって不安もある。だからアタシも、先祖と同じ墓に入ろうかな、と。

 お墓以外に、家族には特に残すものはない。遺言もありません。もしアタシが先に目を瞑ったら、カミさんや子供たちには「後は勝手にやってくれ」となりますね。いちいちアタシが口を出す必要はないもん。そのかわり、カミさんが先に逝ってしまったら、こっちも勝手にやります。たぶんカミさんはヘソクリをたんまり持ってるだろうから、それを拝めるのが楽しみですよ(笑い)。

〈一方、65年という長い歳月を捧げてきた落語界に対しては、伝えたいことがあるようだ。かつて、先代の司会・三遊亭円楽から「後は頼んだよ」と『笑点』(日本テレビ系)と落語界の未来を託された歌丸は、誰にバトンを渡すのか〉

 まだ本人たちにもいっていないんですが、(三遊亭)小遊三さん、(春風亭)昇太さん、(桂)米助さん。同じ落語芸術協会の3人に後を託したいですね。時が来たら彼らに言葉をかけようと思っています。

『笑点』には、特別言葉はありません。今のアタシはいち視聴者として楽しく観てるだけ。今の『笑点』は昇太さんの司会でうまく回ってる。だからアタシはとやかくいいません。いう立場でもないですからね。

 ただし、若い噺家たちには、いっておきたいことがある。それは「落語を壊さないでくれ」ということです。

関連キーワード

関連記事

トピックス

自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《中山美穂さん死後4カ月》辻仁成が元妻の誕生日に投稿していた「38文字」の想い…最後の“ワイルド恋人”が今も背負う「彼女の名前」
NEWSポストセブン
工藤遥加(左)の初優勝を支えた父・公康氏(時事通信フォト)
女子ゴルフ・工藤遥加、15年目の初優勝を支えた父子鷹 「勝ち方を教えてほしい」と父・工藤公康に頭を下げて、指導を受けたことも
週刊ポスト
山口組分裂抗争が終結に向けて大きく動いた。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
「うっすら笑みを浮かべる司忍組長」山口組分裂抗争“終結宣言”の前に…六代目山口組が機関紙「創立110周年」をお祝いで大幅リニューアル「歴代組長をカラー写真に」「金ピカ装丁」の“狙い”
NEWSポストセブン
「衆参W(ダブル)選挙」後の政局を予測(石破茂・首相/時事通信フォト)
【政界再編シミュレーション】今夏衆参ダブル選挙なら「自公参院過半数割れ、衆院は190~200議席」 石破首相は退陣で、自民は「連立相手を選ぶための総裁選」へ
週刊ポスト
中居正広氏と報告書に記載のあったホテルの「間取り」
中居正広氏と「タレントU」が女性アナらと4人で過ごした“38万円スイートルーム”は「男女2人きりになりやすいチョイス」
NEWSポストセブン
Tarou「中学校行かない宣言」に関する親の思いとは(本人Xより)
《小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」》両親が明かす“子育ての方針”「配信やゲームで得られる失敗経験が重要」稼いだお金は「個人会社で運営」
NEWSポストセブン
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波も(マツコ・デラックス/時事通信フォト)
『月曜から夜ふかし』不適切編集の余波、バカリズム脚本ドラマ『ホットスポット』配信&DVDへの影響はあるのか 日本テレビは「様々なご意見を頂戴しています」と回答
週刊ポスト
大谷翔平が新型バットを握る日はあるのか(Getty Images)
「MLBを破壊する」新型“魚雷バット”で最も恩恵を受けるのは中距離バッター 大谷翔平は“超長尺バット”で独自路線を貫くかどうかの分かれ道
週刊ポスト
約6年ぶりに開催された宮中晩餐会に参加された愛子さま(時事通信)
《ティアラ着用せず》愛子さま、初めての宮中晩餐会を海外一部メディアが「物足りない初舞台」と指摘した理由
NEWSポストセブン
「フォートナイト」世界大会出場を目指すYouTuber・Tarou(本人Xより)
小学生ゲーム実況YouTuberの「中学校通わない宣言」に批判の声も…筑駒→東大出身の父親が考える「息子の将来設計」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《妊娠中の真美子さんがスイートルーム室内で観戦》大谷翔平、特別な日に「奇跡のサヨナラHR」で感情爆発 妻のために用意していた「特別契約」の内容
NEWSポストセブン
沖縄・旭琉會の挨拶を受けた司忍組長
《雨に濡れた司忍組長》極秘外交に臨む六代目山口組 沖縄・旭琉會との会談で見せていた笑顔 分裂抗争は“風雲急を告げる”事態に
NEWSポストセブン