不倫・離婚報道が吹き荒れる芸能界において、今年のおめでたいニュースといえばタレントのりゅうちぇる(21)とぺこ(21)の結婚。二人のアツアツぶりはテレビからも十分すぎるほど伝わってくるが、まだ若い彼らを心配する声も少なくない。一方、この二人の結婚で急速に評価を高めているのが、りゅうちぇるとぺこが心酔する林家ぺー(75)・パー子(68)夫妻だ。テレビ黄金期から今に至るまで、これだけ長く第一線で活躍し続けてきた夫婦タレントは他にいないだろう。林家ペー・パー子夫妻が芸能界で生き残ることができたのはなぜか。お笑い評論家のラリー遠田さんが解説する。
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芸能界はよくイス取りゲームにたとえられます。誰かが先に座っていれば、その席が空くまで待つという人もいますが、売れるために必要なのは自分で自分の座るイスを見つけることです。たとえばセレブタレントの枠があるとします。その席は一つではありません。いろいろなセレブタレントがいます。でもそこに「ゴージャス」と付けると、それだけで叶姉妹しかいなくなる。ぺーさんとパー子さんも、夫婦タレントという枠の中で、「賑やかし系」という自分たちだけの席を見つけたのです。
自分の席を見つけたら、今度はそれを視聴者に浸透させないといけません。その点、二人は芸人である強みをフルに活かして「賑やかしキャラ」に徹してきたといえます。いつでもどこでもピンクの服で現れて、写真をパシャパシャと撮る。二人は喪服ですらピンクでした。ぺーさんのダジャレにパー子さんだけがキャハハと笑う鉄板の「くだり」もあります。ぺーさんが『お笑いウルトラクイズ』などで体を張ってきたことも、賑やかしキャラとして定着した要因の一つでしょう。
昔からやっていることはそんなに変わりません。同じことの繰り返しですが、それを何十年も続けてきたことが一つのブランドになっています。実は芸風を変えてばかりいるほうが飽きられやすいんです。いつも同じ味付けだと分かっていても、同じ定食屋に行くのと似ています。いつも変わらないネタをやってくれる安心感がぺーさんとパー子さんにはあります。