女性セブン読者に子育てに関するアンケート調査(全国のセブンズクラブ会員20~80代男女330人が回答、調査期間2017年1月11~17日)を行ったところ、「子供が成人、就職、結婚するまで親がすべての面倒を見るべき」「子離れは必要ない」という回答が約4割となった。これに対し、教育学者の汐見稔幸さんは、「育児のゴールは自立にあり。ただし、親が子離れしないと子は自立できない」と話す。
では、子供の身の回りの世話はどれくらいの年齢になるまでしているのだろうか。今回のアンケート調査で、「身の回りの世話はいつまでする?」という質問をしたところ、「高卒まで」が28.2%、「結婚するまで」15.8%、「いつまでも」が11.8%だった。身の回りの世話として、「朝起こす」「洗濯物をたたむ」「ご飯をよそう」「片づけをしてあげる」を提示。「高卒まで」と答えた親が約3割でいちばん多かったが、「結婚するまで」「いつまでも」という親も3割近い。そして、こんな意見もあった。
「子供がやめてくれと言うまででいいと思う。わが家では中学生の息子を毎晩、寝室まで見送り、爪切りなどもしています。息子がマザコンなら万々歳」(49才・自営業)
「身の回りのことは、成人したら、あるいは結婚したら自然とできるようになるという意見が多いようですが、親が世話をし続けている限り、できるようにはなりません」とは、親子関係カウンセラーの川島崇照さん。
親がやっているのを見ていればできるはず、という考えは甘い。実際にやらせないとできるはずがないという。
「『世話をしてもいい』『何度言ってもやらないからやってる』という親は、本心では“世話をして不安を打ち消したい”だけ。手を出さないことが大切なんです」(川島さん)
小卒までに世話を減らしたい。
さて、子供の世話を減らしたいとは言いつつも、親としては子供の行動をチェックしておきたいのが本音だろう。そこで、「子供の郵便物やスマホ、PCのチェックはいつまで?」との質問をしたところ、「したことがない」が38.5%、「中卒まで」が19.4%、「小6まで」が15.2%だった。プライバシー侵害の意識からか、「年齢にかかわらず一切しない」という親が約4割いた。一方で、「高校卒業まで」「成人するまで」監視したいというのは、特に女の子を持つ父親に多く、3割以上いた。