アメリカのトランプ大統領を始め欧州でも極右政党が躍進しているが日本はどうか。ネットニュース編集者の中川淳一郎氏はいまある危惧を抱いているという。
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「あの男」がここまで来るか……。そんな感覚を抱くできごとがあった。桜井誠(45)という人物がいる。昨年の東京都知事選に、前総務次官にして嵐・櫻井翔の父である桜井俊氏が出馬するかどうか取り沙汰されている時に電光石火のごとく出馬。街頭演説時に大雨が降ったらウグイス嬢に「嵐を呼ぶ男・桜井です!」とコールさせ、有権者に「櫻井パパ」と間違えさせる戦略を取った。
彼はかつて「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の会長を務め、現在は市民団体「行動する保守運動」の代表だ。桜井氏は2月26日に政治団体「日本第一党」の結党大会を開いた。産経新聞のデジタル版によると、この日の出席者は約270人で、党員数は全国で約1600人だそうだ。そして、記事にはこうある。
〈桜井氏は就任あいさつで「政権をとったら韓国と断交する」と断言した。〉
かつて彼は頻繁に嫌韓デモを行なっていた。「朝鮮人をガス室に送れ!」などと韓国及び在日コリアンに対する罵詈雑言を街頭で発し、「良い韓国人も悪い韓国人もどちらも殺せ」と書かれたプラカードを掲げることも厭わない。