国政と都政で国民の注目を浴びる3人──。豊洲市場移転の土地取得交渉にあたった浜渦武生・元東京都副知事。国有地払い下げ問題に絡む「森友学園」問題で、理事長夫妻の陳情を受けていた鴻池祥肇(よしただ)・元防災相。そして7月の都知事選で日本の政治の常識を一変させるかもしれない小池百合子・都知事。
この3人がある人物を通じて結びつくことを知ると、奇しき因縁を感じざるを得ない。小池氏の亡父・勇二郎氏のことである。
小池都知事が高校生の頃、兵庫県芦屋の小池邸には、父の勇二郎氏の書生として“百合子嬢”より5つ年上の関西大学の学生が住み込んでいた。後に東京都副知事となる浜渦武生氏である。小池邸の離れで「よく木刀を振っていた」という証言もある。
やはりその時代、小池邸に出入りしたのが、後に防災相、内閣官房副長官などを歴任する鴻池氏だった。こちらは1回り(12歳)違いだから、“百合子嬢”の目には“鴻池のおじさん”くらいに映っていたのだろう。
無論、それから40余年後に政界の中心で交わりを持つことになろうとは、若き日の3人も想像しなかったはずだ──。