熱戦が繰り広げられているWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)だが、今回の侍ジャパンは真面目な分、おとなしく、侍というより“優等生ジャパン”といった趣だ。かつての日本プロ野球界には、「侍」の名にふさわしい無頼たちがゴロゴロしていた。そんな選手たちを集めてつくるチーム、その名も「落ち武者ジャパン」。スポーツ紙記者や球界OBらの推薦で“最恐”オーダーを組んでみた。
「キューバや豪州に勝ったからって喜び過ぎなんです。日本の実力からいって勝って当たり前。今の選手たちは相手を尊重しすぎる。“負けるわけない”ぐらいでいい。今のままでは米国が待つ決勝ラウンドを勝ち抜けるか怪しいですよ。ベンチに向かって“アホか!”と言えるような“無頼”が出てこないと」
現役時代、球界きっての問題児……、失礼、暴れん坊と言われた江本孟紀氏はそう吠える。
世界一奪回を目指す日本代表に必要なのはどんな選手か。「リハビリが済んでいれば」という前提で、複数の球界関係者が声を揃えたのが、あのスラッガーだ。
「清原和博(元・西武、巨人ほか)です。人気・実績に加え、PL学園時代から見せてきた大舞台での勝負強さがある。“落ち武者ジャパン”のファースト・4番は彼しかいない」(スポーツ紙巨人担当記者)
そうはいっても現在の清原は、精神的にも野球どころではないだろう。そこで清原を推す関係者らは、サポート役として一昨年に引退した小田幸平(元・巨人、中日)の名を挙げた。
「小田は清原と懇意で、深夜でも清原の電話1本で駆けつけた。プロレス技をかけられても笑顔を絶やさない小田の存在は、清原の精神安定剤となるはず」(同前)
内野手では、中村紀洋(元・近鉄、中日ほか)も“大人気”だ。