ビジネス

変なホテルも進出 TDRと周辺ホテルのカテゴリー合戦が激化

ロボットが受付「変なホテル舞浜 東京ベイ」(千葉県浦安市)

 長崎県のハウステンボスにてロボットが接客して話題の「変なホテル」。その2号施設「変なホテル舞浜 東京ベイ」が3月15日、千葉県浦安市に開業した。最寄り駅がJR舞浜駅ということもあり、運営するエイチ・アイ・エスが期待するのは、「東京ディズニーリゾート(TDR)」を訪れる宿泊客の取り込みだ。

 TDR周辺には、ディズニーの公式・公認ホテルを含めて多くのホテルが点在しているが、利用目的に応じた“カテゴリー戦争”はますます激化している。ホテル評論家の瀧澤信秋氏がレポートする。

 * * *
「変なホテル舞浜 東京ベイ」が開業した。変なホテルといえば、フロントでのチェックイン作業や手荷物を運ぶ業務などでロボットが活躍するホテルとして、ハウステンボスではすっかり名所となった。

 2号施設の舞浜でも、客室に設置された卵型ロボットに話しかけると空調や照明操作を行なうなど、ユニークで便利な仕掛けが数多く用意され、早くも注目の的となっている。このロボットが働くホテルのターゲットはもちろんTDRのゲストだ。

 TDRと周辺ホテルのイメージは、シーズンによる変動は見られるが、1泊3~4万、中には6万円もするようなデラックスなフルサービスタイプだが、変なホテルのように1万円台からの低価格で利用できる宿泊特化型の開業も相次いでいる。

 2016年6月に開業した「東京ディズニーセレブレーションホテル」も宿泊特化型。エリア外の立地とはいえ、低料金でディズニーの世界が満喫できるホテルステイと好評を博す。

 もともとTDRの公式・公認ホテルには4つのカテゴリーがある。詳述は避けるがカテゴリーに応じて受けられる宿泊者特典が異なる。

 最高ランクと言われるのがTDR直営オフィシャルホテルの“ディズニーホテル”だ。「ディズニーアンバサダーホテル」「東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ」「東京ディズニーランドホテル」と名高いデラックスタイプの3ホテル。そこに、低廉な料金の東京ディズニーセレブレーションホテル(バリュータイプ)も新たに加わった。

 ディズニーホテルに次ぐカテゴリーが“オフィシャルホテル”。直営ではないがTDRのエリア内に立地するホテルで、外資系・内資系さまざまなホテルが揃う。

 オフィシャルに次ぐのが“パートナーホテル”でTDRエリア外となるが浦安市内に立地するホテルのことを指す。その他、“グッドネイバーホテル”は、主に東京23区内も含めたTDR近隣地区に立地するホテル。いずれも概してデラックスなホテルであるが、この4カテゴリーは立地によるカテゴライズともいえる。

 新規開業のホテルにおいて宿泊特化型が目立つ中、既存のデラックスホテルでも増室が進められている。オフィシャルホテルの「シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル」では、2016年12月に“PARK WING”棟を開業、TDRエリアでは初の1000室を超える規模となった。

 浦安市全体でみても2020年に向けて多くのホテル開業が予定されているが、デラックスというよりはカジュアルなサービスをイメージした宿泊主体型ホテルが目立つ。

 2019年に新浦安地区で開業予定の「ハイアットプレイス東京ベイ」はハイアット日本初進出のブランド。ハイアットといえばラグジュアリーなフルサービスのイメージであるが、ハイアットプレイスはゲストが受けたいサービスを選ぶ“セレクトサービス”のコンセプトを掲げている。

 では、肝心の客室稼働率はどうだろう。ホテル業界では、TDRとその周辺ホテル群は堅固な稼働率を誇ることで知られている。利用者からすれば予約が取れないホテルということだ。それは課題とされているキャンセル料の授受をみても分かる。

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン