『徹子の部屋』、『新婚さんいらっしゃい!』など長寿のトーク、バラエティー番組は多いが、粘り強く続いている番組はアニメにもある。そのひとつがNHK Eテレのアニメ、『忍たま乱太郎』、『おじゃる丸』だ。20年を超える長寿になっている背景には、ちゃんと理由がある。コラムニストのペリー荻野さんが解説する。
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アニメの長寿番組といえば、真っ先に挙げられるのは『サザエさん』。『ちびまる子ちゃん』や『ドラえもん』『クレヨンしんちゃん』なども人気だ。そんな中、2017年度にNHK Eテレの『忍たま乱太郎』が放送25年目、『おじゃる丸』が20年を迎える。どちらも10分間の短い番組だが、実はこの二作には、他のアニメとは一味違う力がある。
『忍たま乱太郎』は、戦国時代、先祖代々「ヒラ忍者」である両親のもとに生まれた主人公の乱太郎が、「忍術学園」に入学。「一年は組」の忍者のたまご「忍たま」として、堺の大貿易商の息子しんべヱや、小銭を稼ぐためアルバイトに励むきり丸ら同級生や先生たちと一流忍者を目指す物語。
手裏剣や火薬の扱いなど忍術の解説を交えながら、友情やゆるいギャグ、キテレツな敵キャラとの戦いなどが描かれる。子供たちが夢中になる要素は満載だが、それとは別の隠れた一面もある。
たとえば歌。不変の番組テーマ「元気・勇気・友情」を象徴するオープニング主題歌『勇気100%』は代々、25年間ジャニーズの新進グループが歌うのがお約束。これまで初代の光GENJI、光GENJI SUPER 5、Ya-Ya-yah、Hey!Say!JUMP、NYC、Sexy Zone、ジュニアBoysと歌い継がれている。
エンディング曲は中山エミリ、上戸彩、石川さゆりまでさまざまだが、関ジャニ∞やSexy Zoneが歌った時期もあった。つまりアニメを楽しむこどもたち世代が、ジャニーズグループの歌と出会う機会になり、同時に母親世代にもアピール、熱烈なジャニーズファンをも取り込む、ジャニーズソング番組でもあるのだ。