キャラとして裸になっている芸人の成功例が小島よしおさんです。小島さんがブレイクした2007年頃というのは、新しい芸人が次々に出てきた時代でした。小島さんは激しい競争の中を「度胸だけはある」というパーソナリティーで一点突破した稀有な芸人。「そんなの関係ねぇ!」もそのネタ自体にはこれといった内容がありませんでしたが、当時はそれが新しかった。
腹筋の割れた肉体美も、ダチョウ倶楽部の上島さんをはじめとする太鼓腹の裸芸人とは対極的で「芸人なのに何で鍛えているんだ」というおかしさがありました。消えそうと言われながらも人気は安定していて、最近は子供向けライブを行ったり、『ごぼうのうた』などを収録したCDを発売したりと、とりわけ子供の間で人気者になっています。ただ裸になっているのではなく、戦略的にやっていることがうかがえます。
仮に、芸人の成功を「テレビに出続けること」と定義するなら、ネタでのブレイクがひと段落した後にテレビでのポジションを取ることができるかが重要です。ロケに出て面白いリアクションができるか、ひな壇でトークできるか、あるいはドッキリで笑いを取るか。いずれかで結果を出さないといけません。
◆「裸芸」が飽きられた時にどうするかが課題