豊洲問題で“犯人捜し”よりも大事なことは、隘路に入ってしまった新市場を今後どうするかだ。秘策をネットニュース編集者の中川淳一郎氏が提案する。
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豊洲市場が本来稼働すべき日から約5か月が経過した。移転準備をしていた築地の業者からすれば、地団駄踏みたくなるだろうし、無駄な税金を日々垂れ流している状態に我々東京都民としても「さっさと有効活用しろ!」と言いたくなる。かと思ったら地下の土壌から基準の100倍ものベンゼンが検出された、との調査結果も出てきた。
そんな中、3月19日に放送された『Mr.サンデー』でジャーナリスト・木村太郎氏が「豊洲移転はない」と断言した。「トランプが大統領選に勝つ」と喝破していた男のこの一言である。前回は「木村太郎wwwもうろくジジイかよwww」などと嘲笑されたが、今回の「太郎の予言」には真摯に耳を傾けようではないか。何しろ、豊洲のイメージとしては、汚染された空気が市場全体に充満し、「汚染魚」が続々と出荷される場所のようなものになってしまったのだから。
現在は飲食店の店主が「今朝築地から仕入れたピンピンしたハマチですよ!」と言って客が「オーッ!」とやっているが、豊洲に移転したら店主は仕入れ先を言わず、客が「どこのハマチ?」と聞くと「……豊洲です……」「あぁ……」というやり取りになってしまうのである。長年かけて築いた「築地ブランド」をみすみす捨てることになるのだ。