「いつも腰が重くて、水の入った風船を腰の周りにつけている感じ。女優という仕事柄、撮影現場は朝早かったり、夜遅かったり…。不規則な生活で、自分の行きたいタイミングでトイレに行けない時もある。食事も撮影の時はおにぎりとか食べやすいものになりがちだから、繊維質を摂れない。忙しい時は気がついたら1週間出ていなかったことも…。便秘薬が効きすぎて仕事中に冷や汗が出たこともあります」
そう語るのは、女優の和泉ちぬ(60才)。彼女に限らず、「今日も私のうんこが出てこない」と悩む女性は多い。
本誌・女性セブンが40~70代の女性200人に実施したアンケートでは、「便秘です」「どちらかというと便秘」と答えた人は94人にのぼった。しかし“便秘”の基準は人それぞれ。「3日以上出ない」という人もいれば「毎日出るけれど残便感がある」と答える人もいる。そもそも便秘とはどういう症状なのか。医師で医療ジャーナリストの森田豊さんが解説する。
「日本内科学会では“3日以上排便がない状態、または毎日排便があっても残便感がある状態”と定義されています。ただこれはあくまで指標。週1回でも理想的なバナナ状のうんちで、本人が不快に感じていなければ便秘ではない」
とはいえ、女性が便秘になりやすいのは事実だ。
「一般的に女性は腹筋が弱いため、排便のときに力むことが難しい。また女性は骨盤が広いため、男性と同じくらい腹圧をかけても力が分散され、腸を圧迫させる力が弱い。さらに女性ホルモンも大きく影響しています。排卵後から生理前の約10日間、女性ホルモンのプロゲステロンの分泌が増えます。プロゲステロンは水を体内に蓄えるため、腸内の水分を吸収して便をかたくします」(森田さん)
そしてこの時期は特に便秘になりやすいといわれている。