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高級カップ麺はいかにしてシニアのハートと胃袋を掴んだか

日清食品マーケティング部ブランドマネージャーの藤野誠氏

 カップヌードルというと「若者が食べるもの」という印象が強いが、シニアに照準を合わせてヒットしたのが2016年4月に登場した日清食品の「カップヌードルリッチ」だ。同商品のヒットの理由を、作家の山下柚実氏が探る。

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 日本の人口1億2500万人のうち、65歳以上の割合は「世界で最も高い」4人に1人。「数」が多いだけではない。実は「資産」も多い。貯蓄現在高を見ると60歳以上の世帯は約2500万円。一方、40歳未満の世帯は562万円と、4倍以上もの差がある(JNNデータバンク2014特別版)。 

 だからこそ、企業は「シニアマーケット」に注目しヒットを出そうと躍起になってきた。しかし残念ながら「シニア向けヒット商品」の話はあまり聞かない。むしろ、財布の紐は予想外に固いとか、一筋縄ではいかない難しい市場、といった話ばかり聞こえてくる。

 そんな状況下で、シニア世代を真正面から見据えた新商品が7か月で1400万個を売り上げた。数からすると日本人の10人に1人が食べた計算になる。2016年4月に新発売された日清食品「カップヌードルリッチ」は、頑固なシニアのハートと胃袋をどうやって掴んだのだろうか? プレミアムカップ麺という新たな市場を切り拓いた、原動力とは何なのか?

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