自主規制ばかりが蔓延するテレビの世界。そんな窮屈になった“ギョーカイ”をビートたけし氏が叩っ斬る!
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オイラの『テレビじゃ言えない』(小学館新書)って新書がソコソコ売れているらしい。これは、オイラが最近感じている「テレビじゃ言いたい放題やりたい放題ができなくなってる」ってフラストレーションを、政治から下ネタまであらゆるところでぶつけた本だ。
最近はテレビの文句をサンザン言ってきたけど、オイラ自身はもう次の段階に移らなきゃいけねェと思ってる。業界の体質に文句を言ってるだけじゃなくて、閉塞感をぶち破るためにアイディアを出さなきゃいけないってことだよな。
思い出してみると、1980年代前半にオイラが『THE MANZAI』でやりたい放題の毒ガス漫才をやってたときだって、「禁止事項」が色々あったんだ。
まず楽屋に入ると、壁に「本日のスポンサーは○○、△△、××」 と、ダァーッと貼ってあるんだよね。自動車メーカーがあるから事故や暴走ネタはダメ、ビールメーカーがあるから酔っ払いネタも飲酒運転もダメだってね。
「赤信号みんなで渡れば怖くない」「寝る前にキチンと締めよう親の首」なんて言って、視聴者からはオイラにはタブーなんてまるでないように見えただろうけど、実際は毎回いろんな制限の中をかいくぐってネタを考えてたんだよ。