パークで働く人は2万人を超え、その職種は20以上。1983年の東京ディズニーランド開園当初から働く女性に会いに行ってみたら、やさしい笑顔で働く姿に元気をもらいました。また行きたくなる理由は、そこで働く“人”にあるのかも。
◆マーチャンダイズキャスト<商品販売が主な仕事だが、そこにとどまらずゲストとの触れ合いを大事にする>
今年で勤続34年目となる石津君子さん。ピンと伸びた背筋と朗らかな笑顔が印象的。開園当時、母親に誘われて母子2世代で働き始めた。
「母は先に引退して、今は88才。よく頑張ってるねって褒められました」
立ち仕事で足腰がツラいときもある。帰宅が遅くなる日には、ご主人が車で迎えに来てくれることも。長く続けられたのは、家族の支えがあったからだと振り返る。そして、一番の楽しみは、ゲストとの触れ合いだという。
34年前、ここでプロポーズをしたというゲストと、「パークも随分変わりましたね…」と昔話に花が咲いたそう。今はリピーターが多いというが、初めて来たゲストの感動している驚きや笑顔を見るのが、特に幸せな瞬間だ。
石津さんの胸には、勤続5年ごとに数字が更新されるピンバッジが光る。今はそこに30の数字が刻まれている。
「まだ誰も見たことがない35年のピンバッジがもらえるまであと1年、なんとか頑張らなくちゃね」