学歴社会の中国にあって、最高峰に位置する北京大学。まさに将来のエリートが通う大学ではあるが、そんな受験戦争を勝ち抜いてきた女子大生たちに、ジャーナリストの西谷格氏が性体験を直撃した。
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「男性とは手をつないだこともない(20歳、中国文学専攻)」
「2年ほど付き合っている彼氏がいるが、キス以上はしていない。セックスするのはなんだか怖い(25歳、環境学専攻)」
「二人の思い出作りのために、結婚するまで初体験はとっておきたい(22歳、情報技術専攻)」
「勉強が忙しくてそんな暇はなかったし、今は自分の研究に集中したい。彼氏やセックス経験の有無は、それほど重要なことだと思っていません(24歳、地理情報システム専攻)」
などと答える人がほとんどで、全体的に驚くほどウブだった。北京大学のキャンパス内でも、20人余りの女子大生にアンケートしたが、セックス経験者はわずか3人しか見つからない。時折強い北風が吹きつける冬の北京で、自分はいったい何をやっているのか、とむなしくなった。
中国では近年まで、男女2人でホテルの部屋を借りるにはフロントで「結婚証明書」の提示が義務付けられ、結婚するまで事実上セックス禁止という世の中だった。2000年代以降も、学生同士が婚前交渉した結果、大学を退学させられたというケースもあった。
また、大学は基本的に全寮制で、学生はキャンパス内にある4人部屋などで生活している。セックスするにはホテルに行くしか選択肢がなく、男女が二人きりになれる場所が限定される。