「体温をコントロールして免疫力を上げるという手法でがん治療に取り組んでいる日本人医師が米ニューヨークでクリニックを開設しています。ハリウッドスターの相談にも乗るというゴッドハンドで、海老蔵さんは麻央さんのことを何度も相談しているそうです。アメリカ国内と日本を飛び回っているその先生に麻央さんも会っていて、麻央さんはブログに《素晴らしい先生との出会いに心を動かされました》と書いていました」(医療関係者)
アメリカではがん治療の研究が進んでいて、日本ではまだ受けることができない最先端治療も受けられる。医療経済ジャーナリストの室井一辰さんが解説する。
「がん細胞を攻撃する“キラーT細胞”を血中から取り出す『CARTカート治療』をはじめとして最新治療の研究が進んでいます。ただ、CART治療には1回5000万円かかるといわれています」
アメリカでは、医療費は各個人が加入する民間保険で賄う仕組み。2016年に保険会社が負担したステージ4のがん患者の1人当たりの年間保険料は、平均18万2655ドル(約2000万円)。一般に、日本人はこうした民間保険に入っていないため、同等の額を全額自己負担で支払わなければならない。前出の日本人医師の元で治療するにも数千万円の費用がかかるという。
「さらに日本人の場合、滞在費は仮に6か月として、飛行機とホテル代だけでも300万~500万円。コーディネーター料は相場が曖昧で言い値になってしまうため、かなりの額が提示されてしまいます」(前出・室井さん)
よほどの資産家でなければアメリカでの治療のハードルはかなり高い。歌舞伎関係者によれば、今、海老蔵は奔走しているという。
「海老蔵さんはその家柄から、歌舞伎座では主役以外を演じることが難しいため、頻繁に舞台に立つことができません。だから、自主公演で稼ぐしかない。とはいっても、スーパー歌舞伎では2億円かかったとされる衣装代や、劇場主への心付け、一門の役者への祝儀と、お金は膨大にかかります。それらのやりくりをしつつ、治療費を捻出するのは、並大抵のことではありません」(歌舞伎関係者)
母が退院し、家族団らんの日々が一刻も早く戻って来ることが待たれる。
※女性セブン2017年5月11・18日号