放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、激増しているドラマやCMでの“ダンスシーン”を分析。
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長きにわたり蓄積された抱負なデータと知識でCMを分析しつづけている『CM総合研究所』(東京・港区)発刊の『月刊CM INDEX 2017年4月号』。
毎月発表される各業類のCM好感度ランキング中、“衣料”で3位にランクインしているのが『ジーユー/GU』「モリ袖・ヌキ襟ダンス」篇だった。
出演しているのは、契約社数9社と、“CM美少女”の代表的存在の中条あやみと内田有紀。MCハマーの曲をBGMに、袖にボリュームのある「モリ袖」シャツの中条と、襟を抜いて着ることができる「ヌキ襟」シャツを着た内田が軽やかなステップで”技あり“な商品を訴求する。
続編ともいうべき、「パラッツォパンツ」篇のBGMは、スキャットマン・ジョン。両篇とも「クリエイターの“世代”がわかる」という視聴者の感想も多いが、それよりも目がいくし、話題なのは、中条と内田による軽やかなステップだろう。
今年3月に公開された映画『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』の撮影で、ダンスをみっちり叩き込まれた中条に“心得”があるのはわかるが、内田のプロフィールにあるのは「フェンシング」と「器械体操」。運動神経がいいのと、ステップやキメポーズとは「似て非なるもの」だと私には思えたものだ。
ところが、165㎝と、比較的長身な内田が出演したダンスCMは、若い中条に決して引けを取らない出来栄えなのである。
思えば内田有紀は、『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)最新シリーズで、主演の米倉涼子と共に、『水戸黄門』(TBS系)の由美かおるよろしく入浴シーンに出演し、脚線美を披露していた。