大学生が持つノートPCといえば、AppleのMac Bookをスターバックスなどで広げている。そんなイメージが強い。日本ではとくに若年層女性が所有するスマホとしてiPhoneがもっとも多く選ばれていることもあって、大学生でもっとも人気があるノートPCはMac Bookだろうと思われてきた。ところが、実際には違うようだ。
「10万円程度のノートPCが人気ですね」
と話すのは、神奈川大学で情報処理を教える尾子洋一郎さんだ。10万円くらいならば、Mac BookでもAirなら可能な価格帯だが、実際にはWindowsのPCを選ぶ学生が多いらしい。
「大学入学を機に自分専用のPCを買う学生は多いです。学生の大半がiPhoneを使っていますが、だからといってMac Bookを使っている人は意外に少ないです。大学推薦のコンピュータがWindowsマシンであることや、いわゆるPCルームのパソコンがWindowsマシンなのでそれに合わせて購入するパターンが多いです」
スペースをとらず価格も手ごろ、でもあまり安いと安心できないと選ぶ価格帯が約10万円のノートPCなのだろう。最近、増えてきたのはタブレットだ。
「今年、目立っているのはPCではなくタブレットを買う学生です。MicrosoftのSurfaceが新製品を発売したので、その影響も大きいと思います。タブレットの場合はキーボードが別売りになっていることが多いのですが、必ずしも購入しないのも特徴です。学生は初めての携帯電話がスマホという世代になってきているので、メールや短い文書作成なら、とりあえずはキーボードがなくてもフリックで乗り切れると考えているのかもしれません」
近年、大学生のPCスキルの低さがよく話題になるが、その指摘に当事者たちはどのような思いを抱いているのか。