結婚を夢見ながらも、結婚に惑うアラサー女性。彼女たちは男性に何を求めているのか? せっせと婚活をしながらも、なぜ結婚ができないのか? 婚活女性たちの結婚の「分岐点」をレポートする。私はこれで結婚しました、あるいは、できませんでした……
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◆婚活サイトに年収や学歴を載せない人はイヤだった
メーカーに勤める都内在住のカナさん(34歳)は、有料婚活サイトで38歳の男性に出会った。ネット婚活をはじめたきっかっけは、友人が同サイトで結婚したからだという。
「35歳中にはなんとか、と思っているので、友人に聞いて、信頼性が高い有料サイトにしました。写真を載せていない人もいるようですが、私は本気なので、ちゃんと写真を載せたんですよ。以前、お見合い用にプロのカメラマンに撮ってもらった一枚を。ええ、自分でも気に入っているものです。そうしたら、登録したその日に、20通以上、メッセージが来たんです。ほっとしましたね」
その中から気になる人、数人と、メッセージ交換をはじめる。3週間後、最初に会ったのが、38歳、商社勤務のケンジさんだった。
「彼はプロフィールをていねいに載せてたんです。写真はもちろん、年収も、大学名も、趣味も、あと、食べ物の好みとか、家族構成とか。やっぱり文章から人柄って伝ってきますよね、信頼できそうな人だなと感じて。私は堅実なサラリーマンを求めていたので、条件も言うことなかったんです。しいていえば、顔はあまり好みではなかったけど……、まあ、顔で選んでる余裕はありませんし(笑)。
ネット婚活の場合、彼女や遊び相手がほしいだけの人ならともかく、真面目に婚活してるなら、できるだけ情報を載せるべきだと思います。年収や学歴を載せない人って、いくら稼いでいるのかとか、どこの大学なのか以前に、オープンじゃないこと自体が、イヤなんですよ」
ケンジさんは実際、潔く、気さくな人だった。映画という共通の趣味もある上、頼りがいもあった。週末、食事に行く際は、いつも彼が店を予約しておいてくれた。たいがい、高すぎることも、だからといってチェーン居酒屋などではない、食べログでいえば3.5点評価くらいの、ちょうどいいお店を。そんな手堅さも、結婚相手としては心強かった。
出会って2カ月がたった頃、付き合おうと告白された。もちろん、結婚を前提に。
「え、こんなにトントン拍子に行くの?! と、あっけなく思ったくらい。でも、結婚って、うまくいくときは、人類すべてが自分を祝福してるんだと感じるほどうまくいく、って言うじゃないですか。ああ、やっと、私の番が回ってきたんだなぁと、幸せを噛みしめました」