芸能

真矢ミキ 「自分が思うよりもっと謙虚が丁度いい」

真矢ミキが語る謙虚な生き方

 情報番組『ビビット』(TBS系)のMCなどを務める元宝塚のトップスター真矢ミキさんが、「謙虚さ」について思うことを語る。

 * * *
 最近思うこと。自分が思い描くより、もっと謙虚が丁度良い。例えば洋服。このブラウスに色もピッタリと合う、このネックレスにお揃いのこのピアス…なんてところをあえてピアスだけで控えてみる。

 小さなことのようだが、この積み重ねが大事な気がする。もちろんTPOに合わせて身なりを思いきりキメる時も必要だが…そう、先日の浅田真央ちゃんはその最たる例だと思う。

 白のジャケットに髪を一つにまとめてのノーアクセサリー。潔く可憐な姿が美しいなーと私は心から思った。

 これまでの彼女の軌跡、現在の思い、そしてまだ見ぬ将来の三つの思いを凝縮したようなコーディネートが圧巻だった。気持ちを表すような、シンプルな白のジャケットの美、流行にとらわれない自分らしさの美、発言を邪魔しない装飾の止めどころの美。まるでそんなチョイスをしている前日の彼女が浮かぶよう。一つ一つ丁寧に生きる姿はスケートだって、服選びだってそう。そんな真央ちゃんだから皆が好きなのだ。

 記者会見に現れたこの装いが、彼女そのものを語っていた。人となりは服装や言葉選び、そして何より生き方に謙虚であるかが、話しているだけで自然と伝わってくるから不思議だ。

 私が朝、出演している番組もそうなのだと思う。あと一言、二言、言いたいなぁーと思うときは正直多々ある。しかしあえてそんな思いをのみ込んで、人のお話を聞いてみる。

 すると、私にはなかった着眼点、言い当てたコメント、人の心を納得させる言葉の組み立て方などなど…逆に気づくこと、学ぶことだらけなのである。そのたびにスタジオで、“謙虚だってば、だから~”と自分に詰めよる私がいる。そりゃそうだ。友達との会話だって話す側ばかりでは、人の意見も入らず何年生きたって私は一生変われない、学べない、成長しない。やっぱり人の学習の要は対、人なのだと思う。

 私は尊敬している女性が年々増えている。そして皆さんに共通しているのが丁寧なこと、そして気負わない存在のしかたであることだ。まず媚びることがない。そして、もし人が媚びていたとしても血相変えて怒ることなどなく穏やかに“人は人”“それはそれ”と、認めているような佇まい。

 そして、彼女たちが口にする言葉は強く鋭利な表現ではなく、しっとりと、時が経てば経つほど心に染み入る、優しさのある言葉選びなのだ。言葉で人を納得させたいなんて奢ったこと。とでもいうように…いつだってシンプルに、ご自分に正直なのだ。

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