東京都議会議員選挙を前に、小池百合子都知事の勢いにあやかろう、または反発するさまざまな動きが連日、報じられている。経営コンサルタントの大前研一氏が、都議会議員選挙のあとに予想される都政のゆくえを解説する。
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7月2日投開票の東京都議会議員選挙までいよいよ2か月を切った。今のところ選挙の争点になりそうなのは、築地市場の豊洲移転問題くらいである。
都議会自民党は、豊洲への早期移転を選挙公約に盛り込む方針だが、都の市場問題プロジェクトチームの小島敏郎座長は、築地市場を現在地で営業しながら建て替える再整備案を示した。小池百合子都知事は、二つの案を都庁内部で検討した上で結論は自らが「総合的に判断する」としている。都議選前にその判断が打ち出されれば一つの争点となりうるだろうが、今後4年間の都政を左右する選挙の争点としては、いかにも弱いと言わざるを得ない。
石原慎太郎元知事や浜渦武生元副知事の責任を追及して対決姿勢を演出するという話もあるが、しょせんは過去の話である。しかも浜渦元副知事に至っては、端から移転先は豊洲でもどこでもよく、築地市場跡地の利権だけが目的だったと水面下では言われている。