美女が、身につけた甲冑を少しずつ脱いでいき、最後にはビキニ姿に――。一風変わった”武将バラエティー”が話題を集めている。以前から番組に注目していたコラムニストで時代劇研究家のペリー荻野さんが、番組の魅力について解説する。
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歴女、城巡り、刀剣と近年、歴史関連のブームが次々話題になっているが、今は「甲冑」なのである。
今年のGWイベント関連のニュースでもひときわ目を引いたのが、小田原最大の祭りという「小田原北條五代祭り」。毎年、大勢の武者が通りを練り歩くことで知られる祭りだが、今年はなんと2000人もの「武者」が集結。小田原ふるさと大使合田雅吏が北条早雲、高嶋政伸が『真田丸』で怪演した北条氏政の姿で馬に乗ってにこにこパレードする中、注目されたのが、りっぱな甲冑を身に着けた「侍大将隊」であった。
なんとその艶やかな甲冑は、段ボールなどによる精巧な手作りだという。確かに城や刀剣は、手作りでカスタマイズというわけにはいかないが、この甲冑なら…って、みんなそんなに甲冑を身に着けたかったんだ!侍大将たちのうれしいそうな表情から、その喜びがしっかり伝わってくる。
しかし、甲冑は「着たい」だけでなく「着せたいもの」でもあるのである。いつかこのコラムで取り上げたいと思っていた番組、フジテレビONEなどで放送中の『鎧美女』。初めて番組の存在を知った時には、驚きのあまり口あんぐりだった。