かつて、海外視察の際に豪華クルーザーをチャーターして「都税の無駄遣い」と批判された都知事がいた。海外視察でファーストクラスやスイートルームを使用した都知事も、やはり同様の批判を浴びた。
そうした「知事の浪費癖」との訣別を都民に約束したのが小池百合子・都知事だ。だが、彼女もまた先達たちと同じ「病」に罹ってしまったのか。東京五輪のスローガンに「もったいない」を掲げた都知事は、あろうことか五輪開催にかこつけて「超高額の無駄な買い物」をしていた。
小池都知事が、19億6235万8256円もの税金をかけてVIP接待用の大型外洋クルーザーを建造していることはほとんど知られていなかった。
受注したのはイタリアのアジムット‐ベネッティ社。欧米のセレブや中東の王族などのクルーザーを多く手がける世界トップクラスの造船会社だ。
図面によると、クルーザーは全長35メートル(約115フィート)でデッキは3層。1階(上甲板)は22人掛けの大テーブルが置かれた同時通訳ブース付きの会議室(窓際にも座席31席)、エレベーターで2階に上がるとパントリー(小さなキッチン)と10人掛けのダイニング、広い応接室があり、3階は展望デッキとなっている。