7月の都議選まで2か月を切り、小池百合子・都知事率いる新党「都民ファーストの会」と自民党のバトルが本格化しつつある。都民ファーストの会に衝撃を与えたのが“看板候補”となるはずだった中村彩氏(27)の自民党による引き抜きだ。
慶応大学大学院から日本取引所グループ(JPX)に進んだキャリアウーマン。小池百合子政経塾「希望の塾」に参加して都議選候補者養成コースに選抜され、「小池アマゾネス軍団の1人」としてメディアで注目されていた人物だ。そんな彼女が、小池氏の宿敵である“都議会のドン”内田茂・都議の後継者として自民党の公認を受けたのだ。
小池新党は自民党東京都連会長の下村博文・代議士の元公設秘書、平慶翔氏(29)を引き抜いた。女優・平愛梨の実弟でもある。しかしその平氏には“スキャンダル爆弾”が炸裂。『週刊新潮』(4月13日号)で下村氏の秘書時代に「カネがらみの不祥事」で事務所を解雇された疑惑が報じられたのだ(本人は否定)。
守勢に転じた小池氏側は“ハリネズミ”状態でピリピリしている。都民ファーストの新人候補の選対幹部が明かす。
「小池知事サイドから『選挙事務所では来訪するお客さんに茶菓も出してはいけない』という厳しいお達しまで来ている。都民ファーストの会はクリーンと透明性を看板にしているから、どんな些細なことでも、対立候補から“特定の人に便宜を図った”などと批判されないようにするためだそうです」