「言いたいことは言うたか?」「言うたっ!」「では、おれからも言わせてもらう」。領地で捕らえた不審な人物の処遇を巡り、井伊家の当主・直虎と筆頭家老・小野政次が真っ向から意見をぶつけ合っている。5月14日の放送で第19話を迎えたNHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』。柴咲コウ(35才)演じる直虎と、高橋一生(36才)の政次は、ことあるごとにけんかしてばかりいる。
息の詰まるような緊迫感は、2人の好演の賜物だ。撮影が始まって間もなく1年、高橋は柴咲との掛け合いに手応えを感じているという。
「昨年秋頃には静岡・浜松での泊まり込みのロケが多く、今年に入ってからは渋谷のNHK放送センターでの収録が続いています。高橋さんは最近“コウちゃんとずっと一緒に撮影してきて、何も言わなくても目と目でどんな演技をしようか、という意識が共有できるようになった”ってよく話しています。演技派の高橋さんからそう言われて、柴咲さんもまんざらではない感じでしたよ」(ドラマ関係者)
柴咲はこの4月、雑誌のインタビューで次のように明かしていた。
《ぶつかりあうんですけど、彼(政次)はやっぱり直虎さんより上手なんですよ(笑)。でも、彼のおかげで直虎自身も成長させてもらっている部分もありますし。18話くらいになりますが、政次が少し変化していくポイントがありまして。そこでは、ふたりで魂をぶつけたお芝居ができた気がします》
撮影現場は和気藹々とした雰囲気。高橋の誕生日を総出で祝ったり、柴咲がセットの薪割りに挑戦したり──。ドラマの公式インスタグラムには、そんなオフショットが数多く投稿されている。
「撮影の序盤、高橋さんはドラマ『カルテット』(1~3月、TBS系)の撮影も並行していました。直虎は岩手や静岡、カルテットは長野を中心にロケが行われていて、高橋さんは地方を駆け回っていたような状態。直虎の現場でも、相当疲れている様子で。そんなある時、柴咲さんが“元気になるから”と手作りのスープを渡していたんです。大河の主演はかなりのハードスケジュール。柴咲さんは自分の疲労回復のために用意したオリジナルスープを、高橋さんにプレゼントしていたようなんですよ。高橋さんも“すごい助かる!”って感謝しきりでした」(前出・ドラマ関係者)