国をあげての「女尊男卑」の時代である。女性優先採用や女性限定採用はもはや珍しくなくなっているが、就職以前の大学受験でも、大阪電通大が公募推薦入試で女子受験生に「最初から点数を加点」する制度を導入するなど、女性優先合格が進んでいる。
受験、就職、再雇用にいたるまで女性が優遇され続ける一方、仕事を勤め終えた後の年金の女性優遇も、そっくりそのまま温存されている。年金制度では、女性は専業主婦だったり、収入が夫より少なかったり、一般に夫より年下であることが多いため、男性より優遇されるケースがいくつかある。
妻が専業主婦の場合、夫が厚生年金なら、年金保険料を支払わずに、65歳になれば基礎年金(国民年金)が支給される。離婚した場合も、夫の年金保険料の半分を妻がもらえる。また、夫が亡くなった場合の寡婦年金や中高齢寡婦加算は、女性のみの特例措置である。
こうした“既得権”を残したまま、就職でも女性を優遇するとなると、生涯にわたって男性が損をし続けることにならないか。こうした現状について、エジプト出身の女性タレント・フィフィは「日本は女ってだけで優遇されている!」とお怒りである。