芸能

視聴率1位をもたらす「情報番組の巨大パネル」ができるまで

『モーニングショー』名物の巨大パネルはどう作られる?

 ニュースをわかりやすく整理して伝えるために、毎日のように情報番組で使われている「巨大パネル」。つい数時間前の出来事さえ見事にまとめられているが、それには“視聴者目線”で伝えることへの熱意が込められていた──。

『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)の中でも、8時20分すぎに始まる“羽鳥パネル”は人気コーナーのひとつ。メーンキャスターの羽鳥慎一アナ(46才)自らそのテーマについて解説していくのが、ほかの情報番組のパネルコーナーとの大きな違いだ。同番組チーフプロデューサーの小寺敦さんはこう語る。

「内容を理解したキャスターが解説することで、専門家のコメントもより深掘りしたものになるので、視聴者の“知りたい欲求”をくすぐるようにしています。情報パネルは、込み入った話を独自の視点で整理したもの。パネルは映像と違って、スタジオに設置したまま話を展開できるので、キャスターとコメンテーターらがテンポよく会話でき、そのキャッチボールに視聴者も引き込まれていくのです。朝の情報番組は8時半頃に視聴率が落ち始める傾向にありますが、羽鳥パネルはその時間帯も視聴率をキープし、次のコーナーにつなげています」

『モーニングショー』は、同時間帯の民放番組では昨年11月から6か月連続で平均視聴率1位をキープ。それにはパネル効果もありそうだ。

 では、その「巨大パネル」はどうやって作られるのだろうか。ある日の放送で、その流れを追ってみよう。

【放送前日10時20分】
 この日のテーマは森友学園問題。まずは担当ディレクター(以下、担当D)が書いた手書きのラフコンテ(下書きのこと)をもとに会議。メーンキャスターの羽鳥アナも参加し、構成や取材内容などについてさまざまな意見を出す。

【放送前日23時】
 午前に出た修正案に基づき、日中は担当Dらが取材に奔走。それを受けて、下書きを修正し、20時頃の会議で再検討。23時頃までにまとめ直す。

【放送前日23時30分】
 手で書いた下書きを社内のデザイナーに渡し、パソコンでレイアウトしてもらう。この日は、当初の想定と取材内容が異なったことで、右半分の下書きをまとめ直すのが翌日2時すぎと、大幅にずれ込んでしまった。

【放送前日24時】
 内容ごとに色分けし、パネルがアップになってもテレビ画面に収まる横:縦=16:9の比率でひとつの枠を作る。PC作業は夜を徹して行われ、朝まで何度もチェックして修正する。

【放送当日5時】
 朝5時までにA3の大きさでプリントし、スタッフ総出で一斉チェック。同時に“めくり”もできるパネルのミニ版を作成。

【放送当日6時】

関連キーワード

関連記事

トピックス

女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(左/時事通信フォト)
広末涼子の父親「話すことはありません…」 ふるさと・高知の地元住民からも落胆の声「朝ドラ『あんぱん』に水を差された」
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、入学式で隣にいた新入生は筑附の同級生 少なくとも2人のクラスメートが筑波大学に進学、信頼できるご学友とともに充実した大学生活へ
女性セブン
漫画家・柳井嵩の母親・登美子役を演じる松嶋菜々子/(C)NHK 連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合) 毎週月~土曜 午前8時~8時15分ほかにて放送中
松嶋菜々子、朝ドラ『あんぱん』の母親役に高いモチベーション 脚本は出世作『やまとなでしこ』の中園ミホ氏“闇を感じさせる役”は真骨頂
週刊ポスト
都内にある広末涼子容疑者の自宅に、静岡県警の家宅捜査が入った
《ガサ入れでミカン箱大の押収品》広末涼子の同乗マネが重傷で捜索令状は「危険運転致傷」容疑…「懲役12年以下」の重い罰則も 広末は事故前に“多くの処方薬を服用”と発信
NEWSポストセブン
『Mr.サンデー』(フジテレビ系)で発言した内容が炎上している元フジテレビアナウンサーでジャーナリストの長野智子氏(事務所HPより)
《「嫌だったら行かない」で炎上》元フジテレビ長野智子氏、一部からは擁護の声も バラエティアナとして活躍後は報道キャスターに転身「女・久米宏」「現場主義で熱心な取材ぶり」との評価
NEWSポストセブン
人気のお花見スポット・代々木公園で花見客を困らせる出来事が…(左/時事通信フォト)
《代々木公園花見“トイレ男女比問題”》「男性だけずるい」「40分近くも待たされました…」と女性客から怒りの声 運営事務所は「男性は立小便をされてしまう等の課題」
NEWSポストセブン
元SMAPの中居正広氏(52)に続いて、「とんねるず」石橋貴明(63)もテレビから消えてしまうのか──
《石橋貴明に“下半身露出”報道》中居正広トラブルに顔を隠して「いやあ…ダメダメ…」フジ第三者委が「重大な類似事案」と位置付けた理由
NEWSポストセブン
小笠原諸島の硫黄島をご訪問された天皇皇后両陛下(2025年4月。写真/JMPA)
《31年前との“リンク”》皇后雅子さまが硫黄島をご訪問 お召しの「ネイビー×白」のバイカラーセットアップは美智子さまとよく似た装い 
NEWSポストセブン
異例のツーショット写真が話題の大谷翔平(写真/Getty Images)
大谷翔平、“異例のツーショット写真”が話題 投稿したのは山火事で自宅が全焼したサッカー界注目の14才少女、女性アスリートとして真美子夫人と重なる姿
女性セブン
フジテレビの第三者委員会からヒアリングの打診があった石橋貴明
《中居氏とも密接関係》「“下半身露出”は石橋貴明」報道でフジ以外にも広がる波紋 正月のテレ朝『スポーツ王』放送は早くもピンチか
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
〈不倫騒動後の復帰主演映画の撮影中だった〉広末涼子が事故直前に撮影現場で浴びせていた「罵声」 関係者が証言
NEWSポストセブン
現役時代とは大違いの状況に(左から元鶴竜、元白鵬/時事通信フォト)
元鶴竜、“先達の親方衆の扱いが丁寧”と協会内の評価が急上昇、一方の元白鵬は部屋閉鎖…モンゴル出身横綱、引退後の逆転劇
週刊ポスト