西島秀俊、豊川悦司が出演しているCMが話題を集めている。2人が出演しているCMのなんとも言えない面白さについてコラムニストのペリー荻野さんが解説する。
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日本のCMには、「二枚目が大まじめに変な役をする」パターンが結構多い。最近、光っているのが、花王アタックNEOの豊川悦司「悪臭菌の主張シリーズ」。
銀色の「洗濯槽」の中にいる黒いスーツ姿の悪臭菌(豊川)が、いつもの渋い声で語りだす。「われわれ悪臭菌は、服からはがされても洗濯水の中で…」と、ここで一拍置いて、ふふっとほほ笑みながら「生きてます」とカメラ目線だ。そして再び服の中に戻って「ニオイを放つ」とパアッと手を差し出す。
「普段の過ごし方篇」では、洗濯槽の中で落ち着き払った豊川が、ポケットから名刺を出して「悪臭菌と申します」とご挨拶。「普段の過ごし方…ですか」とまるでインタビューされているようにタオルやバスマットで悪臭を放っていると告白するのである。
CMでは、そんな不敵な悪臭菌が抗菌水にはからきし弱く、渋い顔になったり、「おおっ」倒されたりするという流れ。洗濯槽の底で苦悶の表情の悪臭菌。洗濯の話なのに、豊川の一人芝居を見ているような味わいだ。