かつてプロレスラーはマットの上で熱いバトルを繰り広げたが、今、彼らはマットの上だけではなくテレビを舞台に活躍中だ。しかも、バラエティーに限らず最近はドラマにも進出している。とくに新日本プロレス所属のレスラーたちの活躍がめざましい。そのワケとは? コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。
* * *
このところ新日本プロレス所属のプロレスラーがさまざまなジャンルの番組に出演しています。
今春スタートのバラエティー『陸海空 こんな時間に地球征服するなんて』(テレビ朝日系)には、棚橋弘至選手、矢野通選手、タイガーマスク選手、永田裕志選手、田口隆祐選手らが出演。特定のプロレス団体が週替わりのレギュラー枠を持つのは異例です。
次に、真壁刀義選手が5月から大河ドラマ『おんな城主 直虎』(NHK)に俳優としてレギュラー出演。さらに後藤洋央紀選手が5月30日の『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』(フジテレビ系)に出演し、主演の小栗旬さんと激しいアクションを披露しました。
その他にも『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)にオカダ・カズチカ選手が出演したほか、『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)では真壁選手が川田裕美アナに公開告白。『水曜日のダウンタウン』(TBS)にも中西学選手が出演するなど、春以降多くのプロレスラーたちを見かけるようになりました。
驚かされるのは、ほぼすべてのテレビ局を制覇し、それが新日本プロレス所属のレスラーであること。新日本プロレスの試合は長年テレビ朝日で放送されていますが、他局にもまんべんなく出演しているのです。
過去のプロレスブームではこれほどの状況は見られませんでした。今、なぜレスラーがテレビ番組に出演しているのでしょうか?
◆レスラーのエンタメ性が飛躍的にアップ