政治ジャーナリスト・野上忠興氏が指摘する。
「第1次政権時代の安倍首相は道徳教育を掲げて教育基本法を改正、憲法改正手続きの国民投票法制定や防衛庁の省昇格など理念先行の政治を行なったが、民意のニーズに合わず、KY総理と呼ばれた。相次ぐ閣僚の失言や不祥事で支持率が急降下し、最後は政権を投げ出さざるを得なかった。
ところが、再登板後の安倍政権でも閣僚の失言、不祥事は相変らず多いのに、支持率は50%前後を維持している。国民の間には、スキャンダルが起きても安倍批判をしにくいムードまである。非常に奇妙な状況が生まれています」
※週刊ポスト2017年6月16日号