全国各地で真夏日を観測するなど、早くも日本列島を猛暑が襲っている。グングン上がる気温に比例するかのように熱を帯びているのが家電量販店の「暑さ対策コーナー」だ。そこで人気なのはエアコンではなく、“旧型”のイメージがある扇風機。しかも驚くことに売れ筋は3万円を超える高額製品だという。えっ? 扇風機に3万円? いったいどんな秘密があるのか──。
最新の扇風機事情について、タレントで家電製品アドバイザーの奈津子氏が解説する。
「東日本大震災による電力危機以降、消費者の節電意識は非常に高まっています。そのため各メーカーは消費電力の大きいエアコンをサポートしたり、エアコンに代わる存在として高性能扇風機の開発に力を注ぎました。
その結果、静音性に優れ、消費電力が少ないDCモーターが定番化するなどここ数年で性能は格段に上がっています。激しい競争のなか、ファンの構造を工夫し風質に違いを出すなど差別化が顕著で、3万円を超える高級機も続々登場しています」
都内家電量販店店員・A氏も“高級扇風機”の人気を感じているという。