5月25日、大手菓子メーカーの明治がスナック菓子「カール」の東日本での販売終了を発表した“カールショック”。8月生産分をもって主力の「カールうすあじ」「カールチーズあじ」は西日本地域のみの販売になる。
近年、スナック菓子を取り巻く環境は厳しさを増している。青春時代に親しんだ懐かしの味が続々と消えていく可能性は否定できない。ロングセラー商品が直面する「現実」を追った──。
スナック菓子の販路はコンビニの比重が大きい。しかし、棚の大きさには限りがあるため、陳列される商品は“ふるい”にかけられているという。そのため、メーカーにとっては「いかにコンビニに置いてもらうか」が生命線になる。
「コンビニには『週販』という売り上げのノルマがあります。例えば『週販10個』なら、週の平均売り上げがチェーン店全体で10個に満たない商品は全店舗で取り扱いが停止される。週販を達成できない商品は、コンビニという大きな販路を失うので売り上げ確保が難しくなる」(メーカー関係者)
カールの例でいえば、コンビニ最大手のセブン-イレブンは2015年秋にカールを本部の推奨商品から外し、実質的に店頭販売を打ち切っていた(理由についてセブン-イレブン広報センターは「顧客のニーズに合わせた」と説明)。