スポーツ

高校野球のタイブレーク制導入「つまらなくなる」は杞憂か

高校野球にも大きな変化が生まれるか

 高校野球が大きな転換期を迎えている。5月27日のこと。春季近畿大会1回戦、智弁学園(奈良)と大体大浪商(大阪)の試合は、1対1のまま、延長12回の攻防を終えた。

 すると13回、試合は無死一、二塁の状況から再開。先攻の智弁は1番打者を打席に送り、無得点。後攻の浪商は9番打者を選択し、やはり点が入らず。14回表に智弁が1点を勝ち越したものの、浪商に逆転サヨナラとなる2点タイムリーが飛び出し3対2で決した。

 日本高等学校野球連盟は15年から春季地方大会に限って、早期の試合決着を促す「タイブレーク制」(*)を試験的に実施してきた。

【*タイブレーク制/高校野球特別規則では、9回終了時に同点ないし12回終了時に同点の場合(どちらを選ぶかは主催連盟が大会前に周知)、タイブレークを開始する。それ以降は無死一、二塁の状態からイニングが始まる。タイブレーク初回は先頭打者を選択することができ、両チームの主将が選択打順申告書を主審に提出】

 今春の選抜では同じ日に2試合が延長15回再試合になり、導入に向けた議論が本格化している。投手の登板過多への配慮に加え、再試合をなくして日程を予定通り消化したい思惑もある。この日、試合会場を訪れていた高野連の竹中雅彦事務局長は言う。

「導入には様々な手続きが必要で、今年中ということはありません。最短で来年の選抜から。ただ、タイブレークに入ったところで打順を選び直すとゲームの流れが止まる。個人的には、12回終了時の打順のまま進めた方がいい気がします」

 現場には反対の声もある。浪商の四田勝康監督は、こんなコメントを残した。

関連キーワード

関連記事

トピックス

女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(左/時事通信フォト)
広末涼子の父親「話すことはありません…」 ふるさと・高知の地元住民からも落胆の声「朝ドラ『あんぱん』に水を差された」
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、入学式で隣にいた新入生は筑附の同級生 少なくとも2人のクラスメートが筑波大学に進学、信頼できるご学友とともに充実した大学生活へ
女性セブン
漫画家・柳井嵩の母親・登美子役を演じる松嶋菜々子/(C)NHK 連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合) 毎週月~土曜 午前8時~8時15分ほかにて放送中
松嶋菜々子、朝ドラ『あんぱん』の母親役に高いモチベーション 脚本は出世作『やまとなでしこ』の中園ミホ氏“闇を感じさせる役”は真骨頂
週刊ポスト
都内にある広末涼子容疑者の自宅に、静岡県警の家宅捜査が入った
《ガサ入れでミカン箱大の押収品》広末涼子の同乗マネが重傷で捜索令状は「危険運転致傷」容疑…「懲役12年以下」の重い罰則も 広末は事故前に“多くの処方薬を服用”と発信
NEWSポストセブン
『Mr.サンデー』(フジテレビ系)で発言した内容が炎上している元フジテレビアナウンサーでジャーナリストの長野智子氏(事務所HPより)
《「嫌だったら行かない」で炎上》元フジテレビ長野智子氏、一部からは擁護の声も バラエティアナとして活躍後は報道キャスターに転身「女・久米宏」「現場主義で熱心な取材ぶり」との評価
NEWSポストセブン
人気のお花見スポット・代々木公園で花見客を困らせる出来事が…(左/時事通信フォト)
《代々木公園花見“トイレ男女比問題”》「男性だけずるい」「40分近くも待たされました…」と女性客から怒りの声 運営事務所は「男性は立小便をされてしまう等の課題」
NEWSポストセブン
元SMAPの中居正広氏(52)に続いて、「とんねるず」石橋貴明(63)もテレビから消えてしまうのか──
《石橋貴明に“下半身露出”報道》中居正広トラブルに顔を隠して「いやあ…ダメダメ…」フジ第三者委が「重大な類似事案」と位置付けた理由
NEWSポストセブン
小笠原諸島の硫黄島をご訪問された天皇皇后両陛下(2025年4月。写真/JMPA)
《31年前との“リンク”》皇后雅子さまが硫黄島をご訪問 お召しの「ネイビー×白」のバイカラーセットアップは美智子さまとよく似た装い 
NEWSポストセブン
異例のツーショット写真が話題の大谷翔平(写真/Getty Images)
大谷翔平、“異例のツーショット写真”が話題 投稿したのは山火事で自宅が全焼したサッカー界注目の14才少女、女性アスリートとして真美子夫人と重なる姿
女性セブン
フジテレビの第三者委員会からヒアリングの打診があった石橋貴明
《中居氏とも密接関係》「“下半身露出”は石橋貴明」報道でフジ以外にも広がる波紋 正月のテレ朝『スポーツ王』放送は早くもピンチか
NEWSポストセブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
〈不倫騒動後の復帰主演映画の撮影中だった〉広末涼子が事故直前に撮影現場で浴びせていた「罵声」 関係者が証言
NEWSポストセブン
現役時代とは大違いの状況に(左から元鶴竜、元白鵬/時事通信フォト)
元鶴竜、“先達の親方衆の扱いが丁寧”と協会内の評価が急上昇、一方の元白鵬は部屋閉鎖…モンゴル出身横綱、引退後の逆転劇
週刊ポスト