6月2日に行なわれた会見の翌日、新聞各紙は「泰葉が元夫と大物歌手を提訴する意向」とだけ短く報じた。だが、涙あり、笑いあり、そしてなぜか歌ありの会見のヘビーな内容は黙殺されたままだ。メディアが“封印”した衝撃の告白の中身。そして、なぜ泰葉はいま、口を開いたのか──。
「2006年(実際には2007年)11月13日、この帝国ホテル『桜の間』で、金屏風会見を行いました」。和服姿の泰葉(56才)は立ったまま、どこか遠くを見るような目でこう切り出した。
「それはそれは苦しい苦しい戦いでした。自分にフタをしていた。自分の傷をさらけ出すことがどれだけ苦しいことか、よくわかりました」
次第に目から涙があふれる。
「今回、提訴するのはおふたりです。春風亭小朝さま、そして和田アキ子さまです」
提訴という言葉に、会場に緊張感が走る。6月2日11時半。そうして始まった、泰葉の『音楽活動状況並びに一連の告発に関するご報告』会見は、80分にも及んだ──。
泰葉が「金屏風会見」と呼んだのは、元夫・小朝(62才)との離婚会見のこと。昭和の爆笑王・初代林家三平の娘と天才落語家という風変わりな夫婦は、離婚報告にもかかわらず金屏風の前に立った。小朝の「離婚届がラブレター」発言、そしてふたりが握手を交わしたことなど、この会見は今なお語り種だ。
当時、泰葉は「円満離婚」と言っていたものの、ブログで小朝のことを“金髪豚野郎”と罵り、再度注目の的に。2013年に歌手活動再開を発表、2016年には「あの時は心労が重なって双極性障害を発症していた」と振り返っている。
そして今年4月24日、泰葉は自身のブログに突如、こう綴った。《私、泰葉事 海老名泰葉は 元夫、春風亭小朝事 花岡宏行を 20年にわたる 暴行 Domestic violence いじめ Power hrunsement 異常性行為 Sexcial hrunsement 全てを網羅した 虐待をここに 告発します》(原文ママ)
その後もブログでの“虐待”告発は続き、ついに今回の「提訴」会見に至ったのである。和田のことは「明らかに営業妨害です」と主張。具体的には和田がラジオ番組などで「どうしたの」など泰葉を否定するような言葉を発言したり、テレビ局で和田にあいさつした際、「なんであんた、そんな肌出した洋服着てるの」とスタッフらの前で言われたことを挙げた。また、小朝に関しては、驚くようなエピソードが次々に明かされた。