6月8日に球団ワーストとなる13連敗を喫した読売ジャイアンツ。西武との3連戦は敗戦内容も悪かった。11連敗目は打線が5点を奪いながらもエース・菅野智之が守り切れず、逆転負け。12連敗目は今季初登板の岡本洋介に抑えられ、完封負け。13連敗目は序盤の3回に大量点を奪われ、13対2と大敗。打開策を見出せない高橋由伸監督への批判は日増しに強まっている。野球担当記者が語る。
「昨年は『オフに補強していなかったから』という逃げ道がありましたが、今年は30億円補強を敢行しての低迷。補強の仕方が正しかったかどうかは別として、13連敗するような戦力ではない。当然、現場の責任は問われる。3年契約ですが、このまま低迷が続けば自ら進退伺いを出す可能性は充分ありますよ。2年目にBクラスに転落した堀内恒夫監督も3年契約でしたが、オフに自ら辞任を申し出た例があります」
6月に来季の話は早過ぎるが、ポスト・由伸は誰になるのか。堀内監督の元、早々と優勝争いから脱落し、Bクラスが確定的となった2005年には水面下で星野仙一・阪神シニアディレクター(当時)の招聘に動いていたという。だが、マスコミが情報をキャッチして報道すると、流れが変わった。これまで対巨人に執念を燃やしてきた星野氏の監督就任は、巨人ファンからもそれ以外のチームのファンからも猛反発に遭い、頓挫した。
「あれから12年経ちましたが、今も外様の就任は考えづらいでしょう。ただし、巨人以外のユニフォームを着たことのない『純血』にこだわることはもうないと思います。高橋監督が退任した場合、斎藤雅樹二軍監督、川相昌弘三軍監督の内部昇格、万年監督候補の江川卓氏、前DeNA監督の中畑清氏という名前が挙がります。
特に中畑氏は、感情を出さない高橋監督と違い、明るく振る舞ってファンサービスも欠かさない。マスコミ受けも抜群。暗い雰囲気が充満し、人気が低下している巨人に持って来いの人物像です。また、今のチームが最も必要としている若手の育成という面においても、DeNA時代に筒香嘉智や梶谷隆幸などを育て上げ、山崎康晃を抑えに指名したり、山口俊を抑えから先発に回したりするなど選手を適材適所で起用する能力は評価されています。