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スー女が述懐 白露山と元大関・北天佑の二十山親方のこと

二十山親方と白露山(写真:共同通信社)

 相撲ブームが沸騰している。「謎のスー女」こと尾崎しのぶ氏が、現在相撲コラムを週刊ポストで執筆中。今回は、ロシア出身の白露山と師匠の二十山親方について尾崎氏が綴る。

 * * *
 力士の顔の見分けがつかなかったころ、まず覚えたのが白露山だった。丸顔に青い瞳、細く長い脚。とりわけ目立ったのは、ライトブラウンの極小のリボンのような大銀杏。他の力士と見間違うわけがなかった。白露山には面長の、あまり似ていない兄・露鵬がいることを知った。私は手始めに白露山を中心に相関図を描くことにした。

 白露山の師匠は、元大関・北天佑の二十山親方。北天佑の兄弟子は横綱・北の湖。北の湖の土俵入りの際、太刀持ちと露払いを北天佑とともにつとめていたのは闘竜。本名は田中賢二。

 現在立浪部屋にいる世話人・羽黒海の本名が田中憲二で「どうして闘竜の桜餅のようなふんわりとした童顔が、こんなアラビア風に変わってしまったの?」と思ったが、同姓同名の別人であった。しかしせっかく目についたのだからと、羽黒海も紙の隅にひかえておく。

 白露山と同門で偶然にも髪の薄い北桜。北桜の弟の豊桜。ジョージア出身の黒海が幼いころ、学校教育はロシア語でされていた。ジョージア人力士は黒海より六歳下の栃ノ心と臥牙丸がいる。

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