6月15日に告示される兵庫県知事選(7月2日投開票)。現在、自民、民進、公明、社民の県連からの推薦を受けている現職の井戸敏三氏(71)、共産党推薦の津川知久(66)、前加西市長の中川暢三(61)、作家・コラムニストの勝谷誠彦氏(56)の4名が、立候補を表明している。
今回の選挙戦で注目されているのが、5期目の当選を狙う井戸氏を食い止める候補が出てくるのかという点だが、その筆頭と目されているのが勝谷誠彦氏だ。
1960年兵庫県尼崎市生まれの勝谷氏は、灘中学・灘高校から早稲田大学文学部に進学。卒業後、1985年に文藝春秋社に入社し、フィリピンの内乱、カンボジア内戦、湾岸戦争などを取材。1996年に退社すると、小説家、コラムニスト、写真家として活動するとともに、『たかじんのそこまで言って委員会』(読売テレビ)や『ビートたけしのTVタックル』(テレビ朝日系)など、多くのテレビ番組でも活躍してきた。
そんな勝谷氏はどうして今回、兵庫県知事選への出馬を決意したのだろうか。あらためて勝谷氏本人に話を聞いた。
「現職の井戸知事は16年続いていますが、兵庫県の状況は一向に良くならない。財政は回復しないし、人口の流出も止まらない。兵庫県に生まれ、兵庫県を愛する人間としては、このままではいけないという気持ちが強かったんです。愛する兵庫県に何か貢献したい、恩返しをしたいという気持ちで出馬を決意しました」(以下同)
次の知事の任期となる今後4年間には、天皇陛下の譲位や2020年の東京オリンピックなど、歴史の節目となる出来事が多い。
「年号が変わるだけでなく、憲法が改正される可能性もあります。まさに歴史が動こうとしているときに、“古びた加齢臭のする表紙のままの兵庫県でいいのか”と危機感を抱いているわけです。このままでは兵庫県は日本の中で“恥ずかしい県”になってしまうでしょう」
兵庫県に対する熱い思いを語る勝谷氏だが、まるで照れ隠しのようにこんな言葉をもらす。
「10年に1回くらい、人生をリセットしたくなるんですよ。文藝春秋をやめたときもそうだったし、離婚をしたときもそう。今回はまさにそれなのかもしれない(笑い)。でも、自分の人生なんだから、好きなように生きないと面白くないですからね。ただ、選挙資金は基本的に私の貯金から出てますから、今後の生活は大変だと思います(笑い)」
安倍晋三首相と親交が深い勝谷氏は、今回の出馬を報告したという。