球団史上最悪のシーズンを送っている高橋由伸監督率いる読売巨人軍。巨人が浮上することは可能なのか? 400勝投手・金田正一氏と野球評論家・江本孟紀氏が、監督とはどうあるべきかについて語り合った。
──高橋監督については?
江本:肝心の選手があれだけ打てない、走れない、守れないでは、誰が監督をやっても同じ。運が悪かった。
金田:高橋は待ってやらないとな。無理に監督にさせたんだから……。
江本:失敗を挙げるとすれば、村田(修一、36)をベンチに置いていること。マギー(34)はテキトーなのか、どこでも守れる。サードには村田を使い、マギーはセカンドでも外野でもいいと思いますね。
金田:巨人の再生には、選手が自分の力で立ち上がるしかない。ワシなら交代を告げに来る尾花(高夫・投手コーチ)に「帰れ!」と一喝するだろうね。
江本:カネさんは監督時代、監督なのにサードコーチに立って、相手ピッチャーを野次ってましたもんね。
金田:あれは球場にお客さんを呼ぶパフォーマンス。巨人は観客動員の心配がないから、高橋はベンチにドンと構えておればいい。とにかく、仲良しクラブはやめると、高橋が信念をもってはっきり打ち出せばいい。