国際情報

恋愛、結婚、そして就職も諦め 韓国「七放世代」の悲鳴

前大統領の醜聞では若者たちの不満が爆発 Lee Jae-Won/AFLO

 韓国・文在寅大統領は消防士、警察官などの公共部門で81万人の雇用を目指すという。さらにその後、公共部門「非正規ゼロ」までぶち上げた。だがそれらの財源についてはほとんど触れず、民間の雇用増に対しては有効な政策が打ち出せていない。自分たちの将来を託した新政権に、韓国の若者たちは裏切られてしまうのか。在韓ジャーナリストの藤原修平氏が、韓国で彼らに話を聞いた。

 * * *
「恋愛」「結婚」「出産」「人間関係」「マイホーム」「夢」「就職」の7つを放棄した「七放世代」今の韓国の若者を表す時によく使われる言葉だ。

 実はこの数年で、彼らが諦めざるを得なくなった“将来”は徐々に増えてきた。はじめは2011年頃、「恋愛」「結婚」「出産」を放棄した「三放世代」という呼び名がまず登場した。

 2011年といえば、サムスンを擁する韓国が一部の産業分野で日本を凌駕すると言われるようになった頃で、KOSPI(韓国総合株価指数)が当時の最高値を記録した年だ。以降、ソウルにはガラス張りの高層オフィスビルが乱立。その一方で、2009年に80%近かった短大卒以上の就職率は翌2010年には50%台中盤まで急落した。格差社会の歪みが若者世代を直撃したのだ。当時大学生活を送った27歳の女性はこう語る。

関連キーワード

関連記事

トピックス

大型特番に次々と出演する明石家さんま
《大型特番の切り札で連続出演》明石家さんまの現在地 日テレ“春のキーマン”に指名、今年70歳でもオファー続く理由
NEWSポストセブン
NewJeans「活動休止」の背景とは(時事通信フォト)
NewJeansはなぜ「活動休止」に追い込まれたのか? 弁護士が語る韓国芸能事務所の「解除できない契約」と日韓での違い
週刊ポスト
昨年10月の近畿大会1回戦で滋賀学園に敗れ、6年ぶりに選抜出場を逃した大阪桐蔭ナイン(産経新聞社)
大阪桐蔭「一強」時代についに“翳り”が? 激戦区でライバルの大阪学院・辻盛監督、履正社の岡田元監督の評価「正直、怖さはないです」「これまで頭を越えていた打球が捕られたりも」
NEWSポストセブン
ドバイの路上で重傷を負った状態で発見されたウクライナ国籍のインフルエンサーであるマリア・コバルチュク(20)さん(Instagramより)
《美女インフルエンサーが血まみれで発見》家族が「“性奴隷”にされた」可能性を危惧するドバイ“人身売買パーティー”とは「女性の口に排泄」「約750万円の高額報酬」
NEWSポストセブン
現在はニューヨークで生活を送る眞子さん
「サイズ選びにはちょっと違和感が…」小室眞子さん、渡米前後のファッションに大きな変化“ゆったりすぎるコート”を選んだ心変わり
NEWSポストセブン
屋根工事の足場。普通に生活していると屋根の上は直接、見られない。リフォーム詐欺にとっても狙いめ(写真提供/イメージマート)
《摘発相次ぐリフォーム詐欺》「おたくの屋根、危険ですよ」 作業着姿の男がしつこく屋根のリフォームをすすめたが玄関で住人に会ったとたんに帰った理由
NEWSポストセブン
悠仁さまの通学手段はどうなるのか(時事通信フォト)
《悠仁さまが筑波大学に入学》宮内庁が購入予定の新公用車について「悠仁親王殿下の御用に供するためのものではありません」と全否定する事情
週刊ポスト
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”の女子プロ2人が並んで映ったポスターで関係者ザワザワ…「気が気じゃない」事態に
NEWSポストセブン
すき家がネズミ混入を認める(左・時事通信フォト、右・Instagramより 写真は当該の店舗ではありません)
味噌汁混入のネズミは「加熱されていない」とすき家が発表 カタラーゼ検査で調査 「ネズミは熱に敏感」とも説明
NEWSポストセブン
船体の色と合わせて、ブルーのスーツで進水式に臨まれた(2025年3月、神奈川県横浜市 写真/JMPA)
愛子さま 海外のプリンセスたちからオファー殺到のなか、日本赤十字社で「渾身の初仕事」が完了 担当する情報誌が発行される
女性セブン
昨年不倫問題が報じられた柏原明日架(時事通信フォト)
【トリプルボギー不倫だけじゃない】不倫騒動相次ぐ女子ゴルフ 接点は「プロアマ」、ランキング下位選手にとってはスポンサーに自分を売り込む貴重な機会の側面も
週刊ポスト
ドバイの路上で重傷を負った状態で発見されたウクライナ国籍のインフルエンサーであるマリア・コバルチュク(20)さん
《ドバイの路上で脊椎が折れて血まみれで…》行方不明のウクライナ美女インフルエンサー(20)が発見、“危なすぎる人身売買パーティー”に参加か
NEWSポストセブン