巨人の83年間に及ぶ歴史の中で「最弱」と呼ばれているのは、球団史上唯一の最下位に沈んだ1975年の長嶋巨人。1974年にゲーム差なしの2位でV10を逃がした川上哲治監督が勇退し、現役を引退したばかりの長嶋茂雄氏が監督に就任した1年目だった。
当然、V奪還が期待されたが、開幕6試合目で最下位に転落。そのまま一度も浮上することなく“独走”し、終了時の勝率は球団史上最悪の3割8分2厘。首位広島に27ゲーム差をつけられた。
劣らず負け続けたのが2005年の堀内巨人だった。最下位は逃れたが、球団史上最多の80敗を喫し、シーズン後に堀内恒夫監督は契約期間を1年残して退任した。
そんな“2弱巨人”に肩を並べようとしているのが、今シーズンの由伸巨人である。勝率4割4分6厘(交流戦終了時点。以下同)で4位ながら、シーズン折り返し前で首位広島とのゲーム差は11.5。このペースで行くと20ゲーム以上の差をつけられる。
では、仮にこの3チームが戦ったとしたら、“最弱”はどのチームか──。