6月14日にFA移籍後初勝利をあげた山口俊(29)、18日に逆転サヨナラ3ランを放った亀井善行(34)、25日には代打サヨナラタイムリーを打った石川伸吾(24)など、首位からはるかに遠い位置にいる読売巨人軍の選手が、お立ち台で代わる代わる涙を流している。現役時代は巨人で名遊撃手として活躍し、指揮官となってからはヤクルト、西武を3度日本一に導いた広岡達朗氏は、涙腺がゆるい現在の巨人軍に対し厳しい。
「ヒーローインタビューで選手が泣く? 考えられない。アホじゃないか」
そう吐き捨てるように嘆いた。
「昔の巨人軍でそんなシーンは見たことない。それだけ今の選手はだらしないんですよ。連敗が13で止まった時には、スタッフまでが泣いていたと聞くじゃないか。あり得ない話。巨人軍では“勝って当たり前”の教育をしていたが、今は手当たり次第に選手をよそから引き抜いてくるから、そういう伝統もなくなった。プライドがなくなったから、たまに勝って大喜びをしている。アホですよ」