渡辺謙(57)、仲間由紀恵の夫・田中哲司(51)、そして最近では『とくダネ!』の小倉智昭(70)……。昨年の「ゲス不倫ブーム」は今年上半期も健在で、著名人の不倫疑惑が次々と報じられている。
それが世間一般の“不倫相場”にも影響を及ぼしているという。離婚や不倫問題に詳しいフラクタル法律事務所・堀井亜生弁護士が解説する。
「不倫に関する慰謝料の相場が、近年大幅に下がっているのです。ここでいう『相場』とは、不倫によって訴えられて裁判となり、判決で出される金額を指します。10年ほど前は夫の不倫が原因で離婚裁判となれば、慰謝料は300万円ほどでした。ですが、最近は100万円台が多い。円満な家庭を不倫によって崩壊させ、離婚に至ったケースでも200万円ほどでした。裁判費用などの経費や、費やした時間を考えると安すぎると言わざるを得ない」
慰謝料とは、不法行為によってこうむる損害賠償金のうち、精神的損害を慰謝するための金銭。不貞行為は慰謝料の対象となるが、金額は支払う側の財力によってピンキリ。タイガー・ウッズは640億円、小室哲哉は7億円と高額な慰謝料を支払って世間を騒がせたが、これらは両者の話し合いで決められた額で、「相場」とは無関係だ。慰謝料相場の“下落”を引き起こす原因は何か。