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視力・聴覚低下や命にも係わる「乳児血管腫」は心臓薬で治療

新生児の0.8~1.7%に生じる乳児血管腫の治療法は

 乳児の顔や体に生じる赤や青のアザは、血管やリンパ管の増殖や形態異常が原因で生じる。より表面に近い部分にできると赤いアザに、深いところは青く見える。これら乳児のアザは、従来は一括して血管腫と呼ばれてきた。しかし近年、約9割が小学校入学までに自然に小さくなる乳児血管腫に代表される血管内皮細胞の血管腫と、血管の形態異常で起こり、治療しなければ生涯続く血管奇形とに分けて考えるようになっている。

 乳児血管腫は、血管内の内皮細胞が増殖したもので、新生児の0.8~1.7%に生じる。見た目が赤く盛り上がり、イチゴのように見えるため「いちご状血管腫」とも呼ばれる。

 国立国際医療研究センター病院小児科の七野浩之医長に話を聞いた。

「乳児血管腫は、発生の半年から1年にかけて増殖のピークを迎え、その後は少しずつ減り、消失に向かうので大半は治療の必要はありません。ただ、目や耳を覆うように生じた血管腫や気管を塞ぐ位置に生じたものは、視力や聴力の低下や命に係わるため早期の治療が欠かせません」

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