NHKの大河ドラマ『おんな城主 直虎』のオンエアーが終わると、毎回ツイッターには“虎絵”なるものが多数投稿される。“虎絵”とは、『直虎』の名シーンや、登場人物に対する妄想などをイラストや漫画にしたもの。なかでも人気のキャラクターは、高橋一生(36才)演じる小野但馬守政次と柳楽優弥(27才)演じる盗賊団の頭・龍雲丸だという。
『あまちゃん』の“あま絵”以来、大河や朝ドラのイラストをツイッターにアップしている主婦の南天さんは政次派。
「政次はあんなにがんばっているのに報われないのが、不憫萌えです。史実では、非常に悲しい結末を迎えるので、いつかいなくなっちゃうと思うと、ますます切なくなってしまいます。政次は自分の感情を押し殺しているので、モヤモヤするんですよね。ネットで虎絵を見ていると、政次派は『直虎とこうなってくれたらいいのに』というような願望を託して描く人が多いと思います」(南天さん)
ツイッターユーザーの三河さんは、「政次の気持ちに心をひきずられて、毎回苦しい」と話す。
「政次は鶴丸の頃から見ているので、もう本当に親戚のおばちゃんみたいな気持ちで応援しています。直虎が頭に惹かれるのもわかるんです。恋愛初心者のお嬢様がいかにもハマりそうな不良っぽいイイ男。政次だって嫌いになりきれなくて、そこも苦しいですよね。そして結局全員うまくいかないんですけど、そこがまたおもしろい」(三河さん)
龍雲丸派の虎絵で注目されているのがまーぼーさん。ウェブやアプリゲームを中心にイラストレーター・デザイナーとして活躍している。
「龍雲丸は色気がすごい。初登場は真っ赤なふんどしで、水浴びをしていましたし(笑い)、仲間からの信頼が厚く、盗賊団の頭にもかかわらず、武家の出だから、ある程度の教養があって、地頭もいい。話術も交渉事もすごく上手。人としてとても魅力的なんです」
そう話すまーぼーさんだが、政次がいることで、龍雲丸の存在感が際立つという。
「政次って、おれがおれがって前に出てこない。あえて悪役になって、井伊を守り、直虎をサポートします。直虎の家臣として政次も龍雲丸も仕事ができる男なんですが、陰と陽で、タイプが全然違うのがいいんです」
イケメン評論家の沖直実さんは、「女子は直虎に自分を重ねドキドキしているのでは」と言う。