劉氏は今回の病院への移送の際、「中国ではなく、海外で治療を受けたい」と再三当局側に懇願したが、拒絶されている。中国当局は一時、海外諸国からの医師の派遣を断っていたが、中国政府が劉氏の健康状態を隠蔽し、人権侵害を行っているとの批判を受けることを恐れて、ドイツと米国の医師団の受け入れを表明している。
しかし、同網は中国側が米独の医師団の医療活動を妨害する可能性もあるとして、その間に劉氏の生命に危害が及ぶのではないかとも報じている。
一方、香港メディアは北京で投獄されている元共産党幹部、薄煕来氏も同じく肝臓がんで釈放され、北京で治療を受けていると報じているが、同じ時期に2人の囚人が肝臓がんにかかり、病院で治療を受けていることについて、獄中での食事に薬物も盛られて、肝臓に異常をきたした可能性も否定できないと指摘している。
中国では獄中で、肝臓が悪化して死亡したり、突然血圧が高くなって意識がなくなって死亡するケースが報告されており、病気治療の名目で投与された薬物が原因で死亡することもたびたびあるという。