10月から、テレビ朝日が日曜日の番組編成を大きく変更することが明らかになった。その新編成では、7時から放送されていた戦隊シリーズと仮面ライダー、プリキュアシリーズなどの時間がすべて変更となり、「ニチアサ」と呼ばれ親しまれてきた日曜日午前の時間帯が遅く、短くなる予定だ。代わりに午前5時50分から8時半まで、俳優の東山紀之がキャスターをつとめる情報番組「サンデーLIVE(仮)」が始まると4日に発表された。
現在、日曜日の午前中は朝7時からアニメと特撮番組が数珠つなぎに繋がっており、他局のアニメ番組などとあわせて親しまれてきた。そのため、この放送時間帯変更が報じられると「子供たちが起きる時間が遅くなる」「日曜朝のアニメが減るのか」など、視聴習慣に変更を迫られることへの抵抗感をあらわす反応が多かった。一方でテレビ局関係者は「テレビ朝日は大胆な勝負に出た」と驚いている。
「平日朝の情報番組の視聴率をみると分かるのですが、いまは、かつての『めざましテレビ』(フジテレビ、5時55分~8時)のように圧倒的に強い番組がありません。数年前から『ZIP!』(日本テレビ、5時50分~8時)と抜きつ抜かれつになり、最近は『グッド!モーニング』(テレビ朝日、4時55分~8時)も加わって三つどもえの争いになっています。テレビ朝日は平日だけでなく、日曜朝も王者争いに加わろうと考えているんでしょうね」(民放キー局ディレクター)
2013年9月30日に『やじうまテレビ!』をリニューアルして始まった『グッド!モーニング』は、2015年12月31日に初めて平均視聴率10.1%(ビデオリサーチ調べ、関東世帯)を記録。以後、徐々に『めざましテレビ』『ZIP!』との差を詰め、視聴率9~10%を争う朝の王者争いに加わった。
「同じ日で、6時台は『ZIP!』がトップ、7時になると『グッド!モーニング』が抜く、総合では『めざましテレビ』がトップと猫の目で王者が入れ替わることもしょっちゅうです。少しでもよいものを届けて勝てるよう、朝の番組は真剣勝負の毎日が続いています」(番組制作会社ディレクター)