半年前までは朴槿恵前大統領の弾劾を叫ぶデモが連日開かれたソウル中心部の光化門広場。政権移行後、風景は一変。北朝鮮への“ラブコール”を発信するかのような集会は、北への警戒感を強める国際社会とのギャップを感じる。ジャーナリストの竹中明洋氏がレポートする。
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参加者の多くは、白地に青色で描いた統一朝鮮半島の地図をあしらったTシャツを着ている。6月15日、光化門広場の一角で「6・15共同宣言発表17周年記念大会」が開かれていた。歌や踊りのショーの合間には参加者の代表らが登壇し、口々に北朝鮮との関係改善を唱えた。
「6・15共同宣言の精神に立ち戻るべきだ!」
韓国二大労組のひとつ、民主労総の副委員長に至っては、8月15日にソウルで南北労働者統一サッカー大会を開くから成功させよう、と呼びかけていた。